体験し、そこで感じたことから出発してみる

コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向にありますが、感染拡大防止のため、皆さん自宅で過ごす時間が長くなっていると思います。テレビをつけるとコロナウイルスのニュースが飛び交っているので、頭の中がコロナのことで一杯になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

森田療法センターの入院病棟は現在閉鎖中ですが、私たちスタッフで動植物のお世話をしております。外来診療を終えて、短い時間ですが鳩の世話や植物の手入れをしていると、夢中になるものです。慣れない作業ですが、「バラが綺麗に咲いている!」「葉っぱが虫に食われているよ」「雛が大きくなった!」「鳩舎の床が傷んでいるな」など、気づくことがたくさんあります。気づいたことを手掛かりに、作業を進めます。入院森田療法の場では、「作業に取り組み、そこで感じたことから出発してみる」ということを大切にしています。

私たちは自宅で過ごすことを余儀なくされていますが、日頃作っている料理に一手間加えたり、クローゼットを整理したり、三密にならぬよう散歩に出て自然観察をしたり、身近にできることがあるかもしれません。何かに手を出してみることで、コロナ自粛の中でも、実現可能な「〜したい」という気持ちが湧いてくるかもしれません。そうしたら、さっと行動に移すことをお勧めします。