梅干(後編)

みなさん、お元気ですか?
先日の記事で、梅干づくりに挑戦していることを書きました。
たしか、収穫した梅を塩漬けにして、だんだんと梅酢が上がってきたところまで、ご紹介しましたね。
今回は、その続編です!

梅酢が上がってきたら、赤じそを加えて色と香りをつけてあげます。
残念ながら、庭では育てていなかったので、今回は赤じそを塩漬けした状態で売っている既製品の力を借りました。なんて便利なんだ。

そのまま放置すること約2週間。

いいじゃないですか〜!
よくよく見覚えのある梅干色。
さあ、あとはこれを3日間天日干しにするだけっ!

…ところが。
雨曇雨雨曇雨曇。
あれー…?
梅雨、明けました…よね?
どうやら、慌てん坊の梅雨さんが、忘れた傘を取りに戻ってきてしまったようで。
しかもそこから世間話に花が咲いて、いつまで経っても帰ってくれない、ときました。

かび、生えないといいなあ…
時々思い出しては、ビンをゆさゆさしながら、窓の外の曇天を眺めます。

空のもやもやも胸のうちのもやもやも、ままならないものですね。
そういう時は、ただ待つということも必要。
理想のタイミングは逃すかもしれない。
最良のパフォーマンスは得られないかもしれない。
けれど、待っていれば、いつかはきっと…

そこそこ晴れる日がやってくる。

さあ、干しましょう!

近頃は、一気にざぁーっと来るので、油断なりませんね。
なんとか3日間もってくれることを祈りつつ、見守ります。

3日後。
なんとか、ぎりぎり。ギリギリセーフでした。
撤収した翌朝には、またざぁーっと来ましたからね。
危なかった…。

では、さっそく。

いやぁ、コレがやりたかったんですよ。
コンビニで買ってきたレトルトのごはんを、熱々にあっためて。
…いただきます!

お。
なんだか、くにっとした食感。
思っていたほど塩味や酸味はきつくなく、爽やかな紫蘇の香りが梅の味わいを引き立てます。
たぶん、干しすぎたんだと思うんですが、これはこれで悪くない。
なんというか、砂糖と塩を間違えちゃったドライフルーツ、みたいな感じです。
とても、シンプル。
それゆえに、ご飯がすすむ。

…えー、ということで。
このごろ作った中では一番時間をかけて、記事的にも全2回でお届けした梅干づくりでしたが、いかがでしたでしょうか。
熟れるのを待ち。
漬かるのを待ち。
そして、晴れるのを待つ。
季節の移り変わりに合わせて調理をすすめていく流れが、なんだかこう、とても壮大で。
自然と共に生きていくってこういうことなのかなと、ちょっとだけ学ばせてもらったような、そんな気がしています。
まさに、「梅雨」なんですね。
すてきなレシピを残してくださった先人に、感謝です。