施設紹介

不安症(不安障害)や長引くうつ病の方に森田療法を行う専門施設「森田療法センター」

診療部門

1)入院治療
一定の期間、入院生活を送り集中的に治療を行う方法は、森田療法の基本形です。入院森田療法では日々の生活のあらゆる側面、あらゆる体験が治療のきっかけになります。こうした生活の実践を通して、不安や症状に流されず行動する姿勢をしっかりと身につけること、「あるがまま」の姿勢を体得することが回復の土台になるのです。
このような森田療法の原点を大切にしながら、現代にふさわしい入院治療を提供することが当センターの役割です。センターの病棟では医師だけでなく臨床心理士、作業療法士、看護師ら多職種のスタッフが治療に関わっています。また患者さんの作業や生活に関する種々のグループを治療的に活用しています。さらには精神科以外の診療科と連携して、必要に応じて身体医学的なケアも併せて行います。たとえば入院前にストレスに対する不適切な対処を続けた結果、メタボリックシンドロームを併発している患者さんには、精神科医と平行して内科医が診察、投薬に当たり、看護師は生活指導を、栄養士は食事指導を行うというようにチーム医療によって心身両面の治療を提供しています。
入院は森田療法の伝統にしたがって4期の治療期間から構成されています。患者さんには担当の医師や臨床心理士がついて、面接や日記を通した指導が行われます。入院治療の詳細については、入院治療をご覧ください。

2)外来治療
仕事や学校に通いながら治療を受けたい方のために、また入院治療の準備やアフターケアとして、当センターでは外来での森田療法も完全予約制で行っています。外来治療では面接や日記指導を通じて、患者さんが症状にとらわれた自分のあり方に気づくとともに、不安のまま生の欲望にしたがって行動を広げ、生活全体を充実させることを援助していきます。

教育部門

国内はもとより世界の各国から医師、心理学者、大学院生などの見学や森田療法研修を受け入れています。
これまでに米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、フランス、ドイツ、オーストリア、ロシア、イスラエル、タイ、ネパール、中国、台湾、韓国などの国々から多数の人々が研修・見学に訪れました。

研究部門

森田療法の技法や治療効果に関する研究、森田療法の対象となる不安症(不安障害)、強迫症(強迫性障害)などの研究を進めています。特に国内外の施設と連携しながら国際的・学際的研究を推進することは森田療法センターの重要な役割です。こうした研究の拠点として、センター内には森田療法関係の図書・文献を豊富に備えた図書・資料室を設置しています。ここから森田療法に関する様々な情報が世界の専門家に向けて発信されていきます。

治療成績

入院患者さんの疾患別の割合のグラフ森田療法センターで入院森田療法を受けられた患者さんはこれまで2100名を超えています。入院される患者さんは外来で薬物療法など様々な治療を受けても十分に改善しなかった方が大部分です。具体的には、強迫行為の著しい強迫症(強迫性障害)、ひきこもり期間の長い社交不安症(社交不安障害)、休息・薬物療法などで改善せずに長引いていたうつ病などの患者さんです。森田療法センターとしてリニューアルした2007年5月以降、2017年12月までのデータによると、入院患者さんの疾患別の割合は、強迫症(強迫性障害)30.4%、社交不安症(社交不安障害)18.4%、気分障害(うつ病)23.2%、その他の不安症(不安障害)(パニック症(パニック障害)、身体症状症(身体表現性障害)など)17.7%でした。また、改善率は強迫症(強迫性障害)62.7%、社交不安症(社交不安障害)65.4%、気分障害(うつ病)68.1%、その他の不安症(不安障害)(パニック症(パニック障害)、身体症状症(身体表現性障害)など)62.1%でした。(退院時転帰の統計による)

センター情報
名称 東京慈恵会医科大学 森田療法センター
住所 〒201-8601 東京都狛江市和泉本町4-11-1 【アクセス】
TEL 03-3480-1151(代表)
センター長 中村 敬
治療スタッフ 常勤医:7名、非常勤医:5名、看護師:13名
臨床心理士:常勤:2名、非常勤:1名
作業療法士:2名(非常勤)
看護配置基準:15対1(2018年4月現在)