うつ病とは
うつ病では、憂うつな気分が続く(抑うつ気分)、気力がでない、興味や関心がわかない、何をしても楽しくない、物事を悲観的にばかりとらえる、死にたくなる、といった精神症状や、眠れない、食欲がない、体重が減る、疲れやすい、だるい、といった身体症状が出現します。
うつ病の治療
一般に、うつ病に対する治療は、抗うつ薬を中心とした薬物療法と十分な休息が最も大切と言われています。しかし、長引いてしまったうつ病や6割程度の回復で停滞してしまったようなうつ病の方には、抗うつ薬と薬物療法だけではうまくいかないことがあります。
近年、森田療法センターでは元来の対象である不安症(不安障害)の他にも、長引いてしまったうつ状態(慢性化・遷延化したうつ病・うつ状態)にも森田療法の適応を拡大しています。
森田療法に適しているうつ病・うつ状態の方
・強い抑うつ感や焦燥感(イライラ感)、希死念慮(死にたくなる)、不眠、食欲低下などはある程度回復している
・「今ひとつ気分が晴れない」、「何をしても楽しくない」、「生き生きとした興味や関心が取り戻せない」、「復職したいけど、仕事に戻るのは不安」といったような病状が長引いて、寛解に達しない
森田療法におけるうつ病治療では、休息と活動のバランスをとりながら、日常生活を軸にして、「うつから抜け出すためには、どのような姿勢を身につけていけばよいか」ということを探っていくことが中心になります。