森田療法で使われる用語の一つに、「目的本位」という言葉があります。不潔恐怖や広場恐怖、社交不安障害などの患者さんでは、どうしても恐怖心や不安から逃げることを行動の中心にしてしまい、「気分本位」で行動しがちです。森田療法では、「気分本位」に行動するのではなく、その時に達成するべき事柄を中心に「目的本位」で行動するよう患者さんにアドバイスしています。気分に流されず、自分のやりたいこと、やるべきことに向かって動くことは、その時は勇気と努力が必要ですが、やってみると一歩進めた感じが得られると思います。小さな「目的本位」から出発してみてはいかがでしょうか。気分は後からついてくるものですよ。
皆さんも日常生活の場面において、「目的本位」で行動するということを参考にしてみてください。