みなさん、お元気ですか?
秋も深まり、寒い日が続くようになってきましたね。
庭で隆盛を極めていた雑草たちも、だんだんとその勢いが衰え、黄色っぽくなってきているので、もういっそこのまま眺めていれば草取りしなくていいんじゃないかと、そんなずぼらなことを思っている今日この頃です。
さて。今回は、敷地内のザクロが収穫の時期を迎えていたので、ゼリーにしてみました。
まずは収穫です。
いい感じに割れて、おいしそうな赤い果肉が覗いているものを狙っていきます。
と、どかな…い…!
がんばることも必要ですが、気分や身の丈は変えられない。
時には、あきらめることも大切です。
いっぱい採れました!
この日は時間がなかったので、果皮だけむいて、取り出した果肉は冷凍保存しておきました。
数日後。
よし、作ろー!
気合を入れて、果汁を絞りだしていきます。
一度冷凍したので、すぐに鮮やかな赤い果汁がたまって……あ。
おたまがっ…!
気合を入れすぎて、やってしまいました。
結局、右上のすり鉢に移しかえて作業を続けました。
果汁がとれたら、あとは簡単。
湯にゼラチンを溶かし、冷めてきたら果汁と砂糖を入れ、容器に注ぎます。
ティーカップ、湯呑み、そして小皿。
どれも本来の用途ではありませんね。
でもおいしそう。
ぶどうゼリーみたいです。
あとは冷蔵庫で冷やせば、完成です!
翌日。
仕上げに、庭の野生化しているハーブをちょいとつまんできて、
なぜかローズマリー。
真ん中に刺してやりました。
ではでは、いただきます!
ん……?
無……
味が、ない。
からりと晴れた秋の空のような、透明なかたまりが舌の上を転がっていきます。
ただの寒天のよう。
思いつきでのせたローズマリーだけが、風に吹かれる枯れ葉のように、あとから申し訳なさそうに香りを運んできます。
あれだけ入れた砂糖は、いったいどこにいったんだ…。
首をかしげながらスプーンですくっていると、底に近づくにつれ、しだいに味がわかるようになってきました。
どうやら、冷やしているあいだに分離してしまったようです。
ほんのり甘くて、ちょっとえぐい。
砂糖の甘さに混じって、自然なえぐみがのどをくすぐります。
うーん…おいしくは、ない!
試食をした他のスタッフからも、「…まずくはないです」というコメントをもらいました。
でも、きっと、健康にはいいと思うんですよ…。
…えー、ということで。
お味の方は、いまいちでしたが。
ザクロの果肉、とてもきれいです。
ルビーでできたとうもろこしのようです。
こんなものが、そこらへんの木から採れるなんて。
明珠掌に在り。
もしかしたら、宝物は探すものではなく、気づくものなのかもしれませんね。