お米②

みなさん、お元気ですか?
前回の記事では、稲が芽を出したところまでご紹介しましたね。
今回は、その続きです。
ツワブキの会の参加してくださったみなさん、お待たせいたしました。
いよいよ、田植えです!

…と、思ったのですが。
田植えの予定日が迫る中、ある問題に頭を抱えていました。

右奥のプランターは、温度管理の行き届いた屋内で、毎日水やりをして、大事に大事に育て上げた苗です。
たしかに、長くは伸びました。
ですが…ひょろひょろですね。
なんというか、お風呂でのぼせた人のように、プランターの縁にぐったりと葉先を預けています。
むしろ、左手前の、余ってしまった種をテキトーに撒いて、外に放置していただけのものの方が、たくましく成長しています。
ただし、こっちはこっちで、短いんだよなぁ…。

問題は抱えたまま、当日を迎えました。
天気は幸い、曇り。
せっかくの田植えなので、フォローアップの会のみなさんに参加していただいて、作業体験として行いました。

苗をほぐして、少しでも元気そうなものを3本くらい選びます。
いつものようにいっぱい蒔きすぎたので、ほぐすのが大変。
でも、みなさん、根気よく、きれいに選り分けてくれました。

そして、ついに田植えの時がやってきました。
おそるおそる手を入れると、水がなまぬるい。
指の先に、ぬるぬるとした泥の層が触れます。
そのまま泥の中に苗を植えようとしますが、やわらかくてあいまいで、うまく立ってくれない。
あれ…これ、思ったより難しい。
あたふたしていると、すぐに水が濁ってきてしまい、手先が見えなくなります。
ぼんやりとした触覚だけが頼りです。
形がなく、名前もない、混沌。
なんだか、懐かしい感覚。
ずっと、忘れていたけれど。
泥遊び、おもしろいなあ。
もう、このまま裸足になって、膝まで埋もれたい。
……忘れてた、仕事中だった。

気がつけば、バスタブが満員になっていました。
機械でまっすぐに植えられたものも壮観ですが、みんなで一本一本をていねいに植えた田面は、これはこれでいいものですね。

最後に、残った時間で花がら摘みと草取りをしました。

花がら摘みとバスタブ。
そして雑草がすごい。

えー、ということで、あっという間の時間でしたが。
振り返れば、楽しかった。
最初は苗の様子が頭に引っかかっていましたが、土に触れ、楽しんでいる間に、悩みはいつしか濁りの中に紛れてしまっていました。
泥とか粘土とか、土のチカラってすごいなぁと思いました。
この感じ、伝わっていたらうれしいな。
参加していただいたみなさん、スタッフのみなさん、お疲れ様でした。
うまくいったら、秋ごろに稲刈りしましょう!

追伸

その後、台風にも負けず、しっかり根を張って、順調に育っています。