みなさん、お元気ですか?
先日、あるスタッフが、庭にある草木を使ってクリスマスの飾りものを作ってくれました。
すごい!かっこいい!
針葉樹の葉にこっそり紛れているローズマリーが、通りがかるたびに爽やかな香りをプレゼントしてくれます。
ローソクの火にきらめくローストしたお肉が目に浮かぶようです。
…おなかが空いてきました。
おなか空きついでに、今回も食べもののお話をしたいと思います。
みなさん、たくあんはお好きですか?
おいしいですよね。
あの、しなっとやわらかいようでいてぱりっと歯応えのある、懐の深い食感。
そして、甘いようでいてしょっぱいようでいて、あとから辛いような気もする、変幻自在の味わい。
ぜひ、作ってみたい。
そう思って、9月ごろに種をまいた大根が、いよいよ収穫の時期を迎えていました。
長かった…
ここまでの様々な苦労が、まぶたの裏に蘇ってきます。
蚊に刺されまくりながら、中耕をしたこと。
大雨で畝がくずれ、慌てて土を寄せ直したこと。
気がついたら、
こんなコトになっていて。
葉っぱの陰で、芋虫がおいしそうにむしゃむしゃしていたので、とっ捕まえてやったこと。
ほんとうに、長かった…
しかしそれも、すべてはこの日のため。
かけた手間が多ければ多いほど、きっと大根も大きく立派に育つはず!
いざ、収穫――!!
え………ちっさ。
ぜんぶ、小さいっ!!
そんな…。葉っぱはこんなに立派に育ってるのに…。
なんというか、竜頭蛇尾?
にょろにょろです…。
ま…まあまあ、たくあんにするなら、かえってこのくらいの方が食べやすいかもしれないし!
ということで、とりあえず、干してみました。
ひもの結び方だけは、ネットで調べ、本格的に。
外相を整えるというヤツですね(※整ってません)。
数日後。
あはは、もっと小さくなったっ!!
もう、煎じて飲んだらいいんじゃないか、というぐらいの見た目です。
効能はきっと、笑うしかなくなる、ですね。
これはもう、むりやり漬けたとしても、
ぱりっ、ぽりっ。はい、ごちそうさま。
なんていう事態になりかねません。
ん〜、参った。
黄金色に輝く半月形たくあんへの道は、目眩がするほど遠い。
どうしたものか…。
道を歩いているとき、疲れてゴール地点しか目に入らなくなっていると、不意に足下の小石につまづいたりしますね。
理想も大事だけれど、足下も大事。
今は、このにょろにょろ干し大根とともに、行けるとこまで行ってみようか。
ということで、今回はたくあんを諦め、庭で採れたさつまいもと一緒に煮物にすることにしました。
上に、ちょこんとのってるのが、われらが大根さんです…。
食べてみると、でも意外に、味がしっかり濃縮されていて、歯応えもいい。
もどし汁をだし汁に加えたので、甘みが増してさつまいもとの相性もいい感じ。
冷蔵庫で1日寝かせたら、さらに味が染みこんでおいしかったです。
…えー、という感じだったんですが。
それからというもの、八百屋さんやスーパーの店先にあたりまえのように並んでいる、まるまると太った真っ白い大根が、とても眩しく見えるようになったのでした。
すごいなぁ…。